ライン引き
聞き屋の落とし穴。
オレが聞き屋をやってて、たくさんの失敗談がある。やってはいけないような間違いも犯したこともある。
その中でもココでは一般的にも陥りやすくて、気づかないワナについて語ろうか。
前の記事では「関係づくり」について語った。
今度はその関係づくりでハマってしまう最悪のサイクルだ。
聞き屋は順調に成長していった。今や旭川の街を歩く人、ストリートミュージシャンの間でその名を知らぬ者はいないほどに。
最初は一日5時間やって、せいぜい2,3人と30分くらい話して、聞き屋をやってるくらいだった。
もっとできんじゃん?ってことで、週2日に増やした。
どんどん顧客が増えてくる。一日20、30人がやってきては、立ち止まって曲聴いてたり、話をしにくる。2人じゃどう考えてもまわしきれない。
そして、やっぱり一日減らして、もう一日はそういう固定客ともっと時間を過ごすときに使おうってことにした。
それでも、日に日に人気があがり、抱える人は増えていく。聞き屋はその日だけではない。
名刺に携帯の番号もアドレスも書いてある。聞き屋を終えた後も、メールや電話で聞き屋は続くんだ。
アドレス帳の数がゆうに100、200、300を数ヶ月で超える。そのうちに400とどんどん上がっていく。
あの時期オレら二人は常に携帯が鳴っていて、オレらに1分でも時間が許されれば、携帯を取り出し、ひたすらメールを返していた。気が狂ったように、周りが見ればいつも携帯でメールだ。そんな光景が目立つようになっていった。
オレも親から、「あんた、ご飯のときくらいメールやめて早く食べなさい!」と怒られてた。気づけばメシ食うのに2時間くらい費やしてたりした。
朝起きると、受信メール50通。学校へ行きながら、ちょくちょく返す。授業中もひたすら、授業なんてほったらかしで返しまくる。疲れてるから、もともと授業も寝る。(笑)休み時間になって起きて、また見てみると、20件増えているんだ。
夜中にも、「死ぬかもしれない・・・。」とか「助けて・・・。寂しい。」とか「手首切っちゃった。どうしよう。」「呼吸ができない。発作がでてきた。。。」なーんていうメールがくるでしょー。んで心配だから電話したりする。そして夜中の2時とかから電話して、寝るのが朝4時とかだったりしたわけだ。
携帯代はメール代だけでパケ割にしてたのにもかかわらず5000円は跳ね上がった。
とにかく、毎日、1週間、1ヶ月、聞き屋には休みがなかった。
できるだけ、早く、リアルタイムにメールは返さなきゃ!って思ってた。っていうかそうじゃなきゃヤバイような内容のメールがたくさん入ってくる。
いつしか、最初の方に足を運んでくれていた人たちは、オレがあまりにもメールとか、他の人と話すのに忙しくて、
「前のあったかい家みたいなイメージの聞き屋と変わったね。人気出てきてから、関わりづらくなったよ。」
と言われ、遠のいていく。
それだけは避けたかった。絶対に言われたくない言葉だった。
だからもっかいそういう人たちにメールとかして、なんとかつなぎとめようと努力する。
普段の友達関係も、「タスクいっつもメールしてるね。目の前にいる友達と話すより、メールの相手の方が大事なんだ?」と言われる。
実際、オレの中ではメールしてるのは緊急だからであって、もちろんそいつの方が大事だろ。じゃなきゃコイツあぶねーもんとか思ってたんだ。
だけど、「いや、ゴメン。そうじゃないんだよー。」なんて、つけない言い訳をしてた。
そう。オレの普段の日常の生活の中で、聞き屋以外のことにはまったく関心をもたなくなってしまったんだ。
家族との関係も崩れてくる。友達との関係も崩れてくる。私生活もめちゃくちゃだ。聞き屋客以外は眼中になし、すべて後回し、ほぼシカト状態だ。
オレはスゲーがんばってた。サイコーにだれよりも優しかったと思う。女の子にももちろん優しく。すべての人を愛そうと思ってた。救おうと思ってた。オレを頼りにしてくる人がたくさんでてきて、オレじゃなきゃダメだという人がいて、オレがなんとかしよう、オレがやらなきゃいけないんだ。オレがコイツに今関わってあげなければ、コイツらは自殺してしまう!彼らの傷を受け止め、愛し、救いに導くんだ。
正しく聞こえるっしょ?
でもコレが聞き屋最大の落とし穴。盲点。
コレが大きな間違いだったんだ!!
「愛」、「信仰」、「ありのままで受け入れる」、「ただ聞くだけ」、「がんばり」
これらのクリスチャン用語の間違った解釈がオレの人生を破壊しようとしていたんだ。
できるわけない・・・。オレに人が救えるワケがないんだ。人の命を負えるわけがないんだ。その人の過去の傷や人生を背負い込むことはあまりにも重すぎた。疲れきってしまったんだ。
これが今、多くの教会の牧師たちが経験してる燃えつき症候群だろう。
がんばりとか信仰だとかいう言葉にだまされている。クリスチャンはいつでも愛して、こういうヤツらに優しく接してあげなきゃ、ありのままに受け入れてあげなきゃ。そう思い込んでる。
このがんばりが間違ってんだよな。一番危険なんだ。これぞ偽善者のできあがり。
そのとき学んだ。
“ラインを引く”
こと。つまり“境界線”とかって言われてることだね。
えりんぎさんのぶろぐ
ERING日記で紹介されてる「境界線」っていう超有名な本あるよね。
まー、ぶっちゃけその本まだ読んだことないんだけどさ。なんとなく、こんなことが書かれてんじゃないかなーなんて勝手に思ってんだけど。(笑)
そのときのオレの人間関係が崩れ始めたとき、オレのママにガツンとやられた言葉がある。
「あんたねー、その相手はね、あんたがどうにか頑張ったからって救える問題じゃないの。いろんな深い闇を抱えている子たち、専門家が必要な子たちだっているでしょ。今タスクが聞いてあげなきゃ自殺とか手首切る子たちに対してあんたがその子たちの人生を背負うことじゃないの。あんた大事なこと見失ってないかい?だれのためにやってんの?だれを喜ばせたいの?その子たち?あんたの人気かい?違うでしょ!!!Jesusでしょ?Jesusがすべての人の傷も悩みも罪も人生も負ってくれてるんでしょ。だからその領域には手を出しちゃいけないよ。あんたの自分の領域わきまえなさい。そこの分野は神様が取り扱ってくれるんだから、人間関係もすべてゆだねる、そういう“信仰”を持ちなさい。」
・・・。目が開かれたような思いだった。全部見透かされてた。オレは神の領域に干渉しすぎてたんだ。
そっからだ。
人間関係をすべて神にゆだねる決心をした。自分の心とライフを守るため。ラインを引くことを学んだ。あとは神にまかせる。もー嫌われるとか気にしない、カンケーない。自分が関わらなければ相手が死ぬとか発作が起きるとかっていう言葉じりにしばられることからの解放だ。ホントの自由を手に入れた!
神にゆだねる=心配しないこと
ゆだねるから、なんも目の前のことやんなかったり、おろそかにしたりするんじゃない。
やること、できることはやる!でも結果として起こってくることに心配しないことだ。
マジでそっからのオレの変わりようがヤバイ。(笑)
ケータイ、ある程度そのへんに投げっぱなし。テレビ見て、メシ食って、ギター弾いて、遊んでっていうフツーの高校生ライフに戻った。
メールはめんどくせーから、寝る前にテキトーに、でも中身は真剣に(笑)、ちょこちょこ返す。返せない分はまたいつかでイイべ!とか思って。(笑)
聞き屋当日も、今目の前で話してる人に思いっきり集中して、他の人、ものごと考えずに聞く。だれかが待ってても別にいーや。目の前の人が大切。そういう人には、「結構時間かかりそうだから、待っててもなんだし、今度でもイイ?」って一言かける。
夜中に電話が来ても、「血がでてるの・・。見に来て。」とか言われても、
だれが行くかっ!!自分でなんとかしろ!甘えんな、あほぅ!
とNOとはっきり言う。(↑こんな言い方はしてないよ。(笑)心持ちはこんな感じで。。(笑))
オレが冷たいとときどき思われるのはこーいうめんどいことがいろいろあったからです。(笑)
“すべての人を喜ばせようとする”
これが最大の失敗だ。
でもこの最大の失敗から
“神をサイコーに喜ばせる”ことを学んだ。
そして、大衆人気をとるのか、一番身近な家族の一人に耳を傾け、大事にするのか。
オレはあのとき人気や名誉、プライドを捨ててリスクをかけてまで、そっちを捨てる決断をしてよかったと、マジで今本気で思ってる。
すべてを捨てて、周りの名もなき身近な人を大切にするようにしたときに、すべてが祝福されてきた。
一瞬大切なものすべてをを失ったようで、すべてのホントの大切なものを得た。
断ることはめっちゃ大事。日本だったら自己中だと思われるかもしんないね。KYだとかさ。
んなもん、うるせーよ!って感じだわ!(笑)
もー、全然よゆーで嫌われたらどうしようとか、ホントどうでもイイもんね。人気とかもキョーミない。マジでからむとめんどくさい。
オレはオレのスタイルでオレの道を行かせてもらう。神だけを喜ばす!!そんな生き方がしたい。
嫌われたらとかいちいち気にしてたらキリがないのよ。めんどくさい。
ってか全然嫌われてもイイんだわ。それで好きだぞって言って残ってくれる人がホンモノだしね。
そういう身近なヤツを大切にしていきたいと思ってるから。
このときの失敗が今もオレの中に強く生きている。
これからも、オリジナルの、冷たい、楽観的でどーでもイイ精神で、めんどくさがりやのタスクでガンガン行くんでよろしくお願いします。(笑)
はい、聞き屋シリーズ、タスクくんお疲れ様でした〜〜終了!
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(たまにこっちいってみっか。はい、コレクリックして終わってくれ。目的はこっちにさらにリーチアウトできたらと思ってんだ。ヨロシク頼むぜぇい!)